佐賀県医療センター好生館では、細胞の動きを可聴化した音楽を待合ロビーに流し、患者様の不安を和らげ、待ち時間を感じさせない工夫をしています。
テーマはアポトーシス。アポトーシスに関連したタンパク質の動きを数値に置き換え、それを人間の手で心を込めて演奏しています。細胞の可聴化によって、耳慣れたフレーズが病気の想い出とリンクされたりする事のないよう、細心の注意が払われているのです。
また、光庭を取り囲むステンドグラス前の空間は、方角別に春夏秋冬をテーマにしています。「春」はハープの音を中心に、佐賀県小城市で録音した「清水の滝」の水しぶきや鳥のさえずりがメロディーを描き、「夏」はピアノに有明海の風、「秋」は寒椿の枝が水を吸い上げる音を特殊マイクで拾い、「冬」はマリンバなどで日だまりをイメージして制作致しました。